「醜女の祈り」のあらすじって?
26歳大谷百合はその顔立ちのせいで、子供のころから自分の顔が好きではないだけではなく、自分の顔が憎いほど嫌い。ブスゴリラとその容姿や毛深さから周りの人に言われ、さらには自分の不細工な父親にも不細工とののしられるほど。百合には兄がいるのだがこちらも決して容姿は良くはないのだか、お見合い結婚に成功。兄嫁は百合を実家から追い出したくて百合のためにお見合い話を紹介するが、やはり百合の顔のせいでうまくいかない。
百合の母はがんで余命宣告をされており、百合は早く結婚してそんな母を安心させてあげたいと思っているのだが、なかなか馬宇いかない日々が続く。
百合の母親も容姿があまりよくなく、その容姿のせいで、酒癖の悪い父親とも結婚したのだった。そんな百合の父親は交通事故ですでに亡くなっている。
母の思いは、いつか百合の内面を見てくれるような人が現れることだった。しかし百合は整形を選び、馬鹿にされないほどきれいになりたいと願う。
母が亡くなったこと機に百合は東京へ引っ越し整形することを決める。ブスゴリラと言われた剛毛を脱毛し、顔を整形。以前の面影など全くないほどきれいな顔を手に入れることになる。仕事を人並みにできるようになり、岡野英一と知り合う。岡野はエリートサラリーマン。君の内面が好きだとプロポーズされ、結婚を決意、私の内面を見てくれる人がいるんだと安心する百合。
そして結婚し、妊娠出産を経るのだが、生まれてきた赤ちゃんは何と整形前の百合にそっくり。英一は自分たちの子供がこんな顔で生まれてくるなんて信じられないと驚き、英一の母も全く英一に似ていないと騒ぎ立てることに。
兄夫婦が訪ねてくることが整形がばれるきっかけと。義母がこれを目撃してしまったのだ。兄と百合の子供がそっくりだったから。百合は浮気を疑われ、自分の兄だということを告げざるを得なくなる。これは義理の姉の策略によるもの。
これをきっかけにさらに百合に不幸が訪れるのだ。
「醜女の祈り」登場人物は?
大谷百合
大谷百合26歳、顔が不細工で子供のころからいじめられたり悩んだり。
百合の兄
百合と同じく不細工だがお見合い結婚をする。
義理姉
百合を追い出したく、お見合い結婚を進めるが、百合の結婚後、整形をばらしてしまう義理姉。
岡野英一
百合の旦那となるエリートサラリーマン岡野英一。
作者について
まるいぴよこ。
1990年代後半から2000年台にかけてホラー漫画を中心に活躍する作家。
代表作は風のちんころうなど週刊ヤングマガジン増刊海賊版で掲載。
ホラー漫画家としてあまりその全貌を知られえていないのが紙媒体での出版を行っていないから。
しかし2012年後半程から、電子書籍として出版されることに。
「醜女の祈り」
顔が良いほうがいい?
実際生きていくうえで顔や容姿がいいほうがやはり生きていきやすいのでは?と考えさせられる作品でした。
取り上げたのは社会問題。とてもリアリティーにあふれていると思いました。
実際、こんな風になったら度自分と重ねると、とても苦しい気持ちになります。
タイトルと表紙が魅力的
短編で読み切り。
表紙のイラストがあまりにも不細工で興味を引き、購入しました。お題は女性が気になる整形と社会的問題提起の作品。
愛嬌があってかわいい娘さんなのに、なんだか切ない。
人間見た目ではないけれど、見た目も重視される時代を反映している作品だと思いました。
主婦向けの内容
実際こんなふうだったらドロドロしてしまっても仕方ないのかもという印象。
スカッとする終末ではなかったですが、話の内容は良かったかな。
整形前の顔はあまり愛されない雰囲気なのがまた良かったです。
生まれた子供の遺伝が特徴的、描写力が優れていると思いました。