人は何かを手に入れると、同時に持っていた何かを失うという。/ 咲人 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
人は何かを手に入れると、同時に持っていた何かを失うという。
まるで神様との取引のようだ。
しかし、過去の私に失って惜しいものがあったのだろうか。
以前の私、失ってはいけない、大切なものなど。
運命っていうか。/ 舞 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
舞「すごいんだよね。
梨央と咲人さん、世間は狭いっていうか、
いや、なんか、運命っていうか。
そういうのあるんだなーって。」
柳川「絶対ある!オレも運命の出会いとか信じる〜」
舞「あんたがいうと急にやすくなっちゃう。」
出ていけ!/ 竹部 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
何故、泣いてるんです?/ 咲人 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
その世界にいれば、彼女は安心で幸福なのかもしれない。/ 檜山 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
檜山
「梨央、ずっと前から覚悟を決めてたんだ。
それで、絵本の中に逃げ込んだんだ。
一種の現実逃避だろうよ。
絵本の中でリアリティのない恋をしてみようとも思った。
変な話。その世界にいれば、彼女は安心で幸福なのかもしれない。
現実はそんなに幸せじゃなかったのかも知れない。」
柳川
「あんなに金持ちのお嬢さまでもな。」
檜山
「その中にいる人間にしかわからない。
他人にはわからない。
そんなもんかもしれない。」
私の誇り。私の息子/蜂須賀教授 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
ここにいる誰もが、人間として大切な何かが欠落しているのではありませんか。/咲人 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
咲人
「やめます。
私はあなたを尊敬していました。
優れた科学者であり、とても立派な方だと。
何より、私のことを息子だと言ってくれてたことが本当に嬉しかった。」
蜂須賀教授
「ほんとうのことだ。」
咲人
「涙が出るほど嬉しかった。
それが、自分に都合のいいロボットを作るだけの洗脳だと気付くまでは。
遥が、望月さんがそれに気付かせてくれました。」
蜂須賀教授
「彼女を解雇したことを根に持っているのか。
君が望むなら研究所に戻してもいい。」
咲人
「そんなことじゃない。
僕が、私が言いたいのはそんなことじゃありません。
あなたは、あるいは、ここにいる誰もが、人間として大切な何かが欠落しているのではありませんか。
まごころを。」
教授「待て。ここを出て一体何をするっていうんだ。」
咲人「わかりません。少しぐらい休んでも罰が当たらないんじゃないんですか。」
教授「薬を使わせんぞ。ALGを持ち出すことは許さん。」
咲人「私の師匠はただ1人です。」
杉野「彼も作れるそうです。ALGを。」
教授「ばかな。これは私だけが。」
まるで白雪姫。/ 梨央 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
最初にチカチカって。
ほら、電球が切れかかるみたいにね。
そして、プツンと真っ暗になるの。
停電みたいにね。
それから、またチカチカってなって、
目が覚めるんだけど、その間のことは全然覚えてない。
最初は一分とか二分だった。
あれ?私ぼんやりしていたのかな?ってそんな感じ。
それが一時間、二時間、どんどん長くなって。
最初は嫌だな。怖いなとかも思ったりしたんだけど、不思議。だんだん慣れてきちゃって。」
梨央「眠るのと変わらないんだよ。ただ夢を見ないだけ。」
檜山「なら良かった。痛くも、苦しくもないんだね。なら、良かった。」
梨央「ここのところ、発作がくるとね、5時間も6時間も経って」
檜山「どんだけ寝るんだよって感じだな。」
梨央「ホントそう。もうすぐ繋がっちゃうんだろうな〜、本当の眠りとこの病気の眠りが」
檜山「よせ。」
梨央「もうすぐお花になるの」
檜山「もういい」
梨央「聞いて。私の話。」
梨央「誰かには知っていて欲しかったの。
ただ聞いてて欲しかっただけかもしれない。」
檜山「前の咲人に。」
梨央「そう、以前の彼なら、うんうんっていって忘れてくれると思ったから」
檜山「オレは代役か?」
梨央「ごめん。そういう意味じゃあ」
檜山「オレもいつかは忘れてしまうだろうって」
梨央「だから違うって。」
檜山「何が違う?」
梨央「檜山くんには、わたしのこと覚えてて欲しいの。なんでだろう。忘れないでいて欲しいの。」
見た目じゃわかんねーんだよ。/ 柳川 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
彼女、病気なんだよ。
難病なんだよ。
もう治る見込みないらしい。
見た目じゃわかんねーんだよ。
正直、檜山もどうしていいかわかんないだろ。
必死の想いできて、必死の想いで受け止めようとしてんだよ。
神様、誰かいねーのかよ。/ 檜山 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
神様、誰かいねーのかよ。
誰か、助けてくれよ!!
だれか。
あなたを愛してる。/ 遥香 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
遥香「買い物してたの。ストレス発散というか、やっぱり女子は物欲ね。」
咲人「ストレスの原因は「僕」ですか?」
遥香「違うわよ。そんな。」
咲人「あなたをたくさん心配させた。あなたにたくさん迷惑をかけた。あげくは、仕事まで。」
遥香「あなたには関係ないの。私は自分でALGの効果について疑問を持ち始めてたから。」
咲人「僕が何かを失っていくのを感じて。何か、大切なもの。」
遥香「ええ。以前の咲人さんが持っていた繊細な優しさのようなもの。」
咲人「それがそんなに大切なものだと思わなかった。バカにされ、人から利用されるようなものじゃないかと」
遥香「そういう人はいるかもしれない。でも、みんながじゃない。」
咲人「そうだね。君の言う通りだ。だから僕もセンターをやめてきた。」
遥香「え?そんな、まさか。だって。これからどうするの?」
咲人「君だって、どうする?」
遥香「それもそうね。」
咲人「ここで暮らしてもいいかな?」
遥香「え?」
咲人
「行くところが無いんだ。あのキスのことなんて本当はどうでもよかったんだ。
僕がずっといらだっていたのは、遥、君が僕への気持ちをごまかそうとしていたからだ。」
咲人「本当は恋しているくせに、本当は愛してるくせに」
遥香「そうよ。」
咲人「もう一度。」
遥香
「ついこないだまで。あなたはまるで小学生だった。わたしはただ心配で。」
咲人「それがいつからか、」
遥香「ええ。そうよ。」
咲人「もう一度。」
遥香「あなたを愛してる。」
咲人「もう一度」
大切なものはきっと、自分では気付くことが出来ないのかもしれない。/ 咲人 -第7話 アルジャーノンに花束を 名言-
大切なものはきっと、自分では気付くことが出来ないのかもしれない。
それは自分を愛してくれる人がそっと教えてくれるもの。
耳元で優しく、愛をささやくように。
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